Photo by : MEGUMI
日メコン交流年 日ミャンマークラシック映画共同上映
映画人等交流事業に関して
日本政府が日本で唯一の国立映画機関である国立映画アーカイブやミャンマー情報省等と協力し、日メコン交流10周年およびミャンマー映画生誕100年を記念し、映画分野での交流・協力事業を実施するにあたり、IMAGICA Lab.が総合協力企業として本事業に参加。本事業は、「ミャンマー映画の父」とも言われる二―プ監督による日ミャンマー初の合作映画である「日本の娘」(共同監督:枝正義郎他)のデジタル復元並びに上映と、日ミャンマークラシック映画祭やワークショップの実施、ミャンマーの映画関係者の日本への招聘など、ミャンマーと日本の映画分野における交流の促進と、ミャンマーの映画産業の活性化を目指すものである。
「レディ・プレイヤー1」でスティーヴン・スピルバーグに抜擢され、現在公開中、2019年度屈指の日本映画と言われている「蜜蜂と遠雷」では天才ピアニスト、マサルを演じ、絶賛されている森崎ウィン。PRIZMAXのメインボーカルとしても活躍中の彼が生粋のミャンマー人であることは、意外と知られていない。
「ミャンマーには10歳までいて。小学校4年生のとき、両親と共に日本に来て、公立の小学校に通うようになりました。ミャンマーでは男子校だったので、共学であることにワクワクしましたね。近くに同年代の女の子がいる!みんな可愛いなって(笑)。ちなみに初恋は小5でした」
ウィン少年にとってのカルチャーショックは次のことだった。
「日本の子はみんなませてるなと。ミャンマーでは(テレビでやってる)洋画などでキスシーンが出てくるだけで、おばあちゃんが(孫に)目隠ししてましたから。日本では小学生で既に子供がどうすればできるか知っている。でも、それは素敵だなと思いました。保健体育で教わるんですよね」
森崎ウィンの故郷ミャンマーは、2020年にミャンマー映画生誕100年を迎える。それを記念して文化庁と国立映画アーカイブは、日本とミャンマー(当時はビルマ)初の合作映画「日本の娘」をデジタル復元。10月26日に特別上映会も行う。
「1935年に、こういう合作ものがあった。それが驚きですよね。その頃から日本とミャンマーのつながりってあったんだなと。それがうれしいですね。日本とミャンマーのカルチャーというものが見える。それがちゃんと描かれています。たとえば料亭に入っていくとき、女性が履物の並びをきちんと直しているカットが入る。ああいうところに日本らしさが象徴されていると思うんです。一方で、ミャンマー人は『僕はお酒は飲まないんで』と最初は、遠慮する。それは仏教の国だからということを表しているんですよね」
「日本の娘」に接した森崎は感慨深げにそう語る。日本人はミャンマーという国名の響きに親近感を抱きながら、実はよくわかっていない。そこでミャンマーとはどういうところなのかを訊いてみた。