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PEOPLE / クー・ユールン
来日が決定。日本を、想う。

エドワード・ヤン監督の「クーリンチェ少年殺人事件」、「カップルズ」に出演した俳優、クー・ユールンが11月1日~3日、来日することが決定した。今回は11月2日に公開されるA PEOPLE CINEMA第3回配給作品「あなたを、想う。」公開に合わせて、舞台挨拶、パブリシティ活動を行う予定である。また、A PEOPLE CINEMA第1回配給作品「台北暮色」が10月21日にブルーレイ・DVD化、そのパブリシティ活動も併せて行う。台湾現地で、クー・ユールンに「あなたを、想う。」、「台北暮色」(ブルーレイ・DVDについて)、日本に来ること、について聞いた。


── 「あなたを、想う。」で演じられたユーナンのキャラクター、どういうところに共感されましたか?

ユーナンという人物は、凄く柔らかい人でして。自分自身を人に見せないようにしている性格ですね。この作品、この役を通して、改めて自分がユーナンの柔らかい部分を見せられたことは良いと思っています。

── 母への想い、妹への想いがある。

母へは、本当に純粋な想いですよね。妹は、小さい頃から、何もかもずっと共有してきた。その存在が急にいなくなって双子の内のひとりがいなくなったように感じられます。

── シルヴィア・チャン監督の演出はいかがですか。

シルビア監督は凄く優しくて、こう言ったらちょっと大げさかも知れないんですが、海みたいな包容力があって。例えば、僕にも「あなたが芝居をしている時に、立っても、座っても、壁に寄りかかっても、あなたは自分自身で判断して、自分の意のままに任せれば良い」と。そういう演技指導というか演出をされましたので、自分の感覚でやれました。

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── 監督としてのシルヴィア・チャン、女優としてのシルヴィア・チャン、どちらもご存だと思うんですが、同じところ、違うところ、ありましたか?

シルヴィア・チャンさんと女優として共演した時は、まだ子役でしたのでコメントするのは難しいですが、そのときのエピソードを話しますね。自分が5歳の時でシルビアさんがお母さん役。泣きながら走って、シルヴィアさんの方へ向かっていくシーンがあったんですが、なかなか泣けなくて。自分の実の母親に怒られて「あなたのせいで、現場にいる100人のスタッフが帰れないのよ」と言われ余計に泣いて、泣いた瞬間に背中を押されシルヴィアさんに抱きついた。本当の自分の母親と抱き合うような感じがして、シルビアさんが「大丈夫よ」と言ってくれた瞬間に、「あぁ、本当の母親だなぁ」と思いました。本当に温かい人です。監督作品に出演できて光栄です。

── 原題は「念念」と言うタイトルなのですが、このタイトルはどのように感じられましたか?

「念念」という言葉を中国語でいうと、ずっとずっと想う、会いたいという思いが意味なんですね。ずっと想っていれば、いつか叶うというか。執念とか執着するようなこと。いいタイトルだと思いました。作品の中で、それぞれの役はそれぞれが問題を抱えて葛藤している。ユーナンもまた、もちろん抱えている問題があるんですけれども、台東の緑島があって、緑島が守ってくれたから、こういう風に壁を乗り越えて無事に立派な大人になりました。作品の中に、様々な思いがあります。

── 日本でのタイトルが「あなたを、想う。」になります。直訳ではないんですが、日本のタイトルを聞いていかがですか?

台湾と日本との文化が違うので、日本のタイトルは少し控えめながらもパワーを感じました。「念念」だとストレートにパワーを感じます。「あなたを、想う。」というタイトルの方が、日本人の方たちにはしっくりくると思います。

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