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CULTURE / MOVIE
女優、凰稀かなめが観た
映画「あなたを、想う。」

台湾に多くのファンをもち、台湾好きでもある宝塚歌劇団出身の女優、凰稀かなめ。そんな彼女が、台湾・香港映画「あなたを、想う。」を観た。映画と彼女の関係。台湾と彼女の関係 ──。


── 台湾に興味をお持ちの凰稀さんが、映画「あなたを、想う。」を見て感じられたことは、どんなことですか。

原題は「念念」なんですね。これは日本語にはしにくい言葉なのかもしれません。いろいろな愛があるし、いろいろな想いがある。私は台湾の言葉はわかりませんが、「念念」という響きからはそのようなことを感じます。いいタイトルですね。きっと、ここに描かれていることに、思い当たる人はたくさんいるのではないでしょうか。

── 「想い」というものが、映画を通じている。

最初は台湾の日常生活の雰囲気が流れていたので、この先どうなっていくのだろうと思いました。ちょっと幻想的な要素が一瞬ありますよね。どういうことかな、と戸惑いもしました。 ただ、話が進んでいくと、親との確執があって、離れていたけれど、心の中では「想っている」兄や妹の姿があった。亡くなっても親というのはいつまでも、子供のことを想っている。そのことが伝わってきました。

── 映画のシーンとして、いいなと思われたところは。

ほんとうに、他愛もない情景から始まるんですよね。最初は、ドキュメンタリーなのかな? と思うくらいでした。その先には、あの妹がバスで妊婦さんと同乗して、事故が起きて、出産に立ち会うというシーンがあります。たとえば、ああいう一コマにすごく共感する方もいると思います。ドキュメンタリーのように始まるからこそ、辿り着けた場面でもあると感じました。女性だったら、出産経験がある、ないにかかわらず、感じ入るものがあるのではないでしょうか。

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── 台湾にもファンの方がたくさんいらっしゃるとお聞きしました。台湾のファンはどのように応援してくれますか。

元気な人が多いですね。「仕事頑張って、かなめさんに逢いに来ます!」と言ってくださいます。きっと、がんばりやさんが多いのだと思います。そして、表現がとてもはっきりしています。ライヴをご覧になっているときも、かなりノリがいいんです。日本の宝塚ファンの方はおしとやかですが、その雰囲気をいの一番に破ってくださり、日本のファンの方も徐々にノリ出してくださるイメージです。ただ、お芝居に対しては、すごく真剣に観てくださるし、とてもマナーを心得ていらっしゃる。

── 今後、台湾とどのように向かいあっていこうと思われていますか。

いつも日本に来ていただいているので、台湾でも何かできないかなと思い、視察も兼ねて、先日、初めて高雄に行きました。とても綺麗。食べものがとても美味しかったですね。そして、人がとても好い。日本語で話しかけてくれる人がたくさんいました。そして、ちゃんと日本語を勉強して来てくださっているから、握手のときも、何か一言、日本語で言ってくださいます。私も返せるように勉強したいと思っています。

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凰稀かなめ
元宝塚歌劇団宙組トップスター。2015年退団後コンサート「The Beginning」で様々なジャンルに挑戦し新しいエンターテイメントを披露。2016年「1789〜バスティーユの恋人たち〜」マリーアントワネット役にて女優デビュー後は初主演舞台「花・虞美人」で虞姫を見事に演じ高評価を得る。朗読劇「愛にまつわる、いくつかの・・」で主演、「銀河鉄道999~GALAXY OPERA~」クイーン・エメラルダス役での特別出演や、ロマンティックコメディー「さよならチャーリー」ではチャーリー(主演)を演じ、第73回文化庁芸術祭新人賞を受賞。ドラマではテレビ朝日系帯ドラマ「トットちゃん!」やTBS日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」にレギュラー出演。ファーストアルバム「Again」でメジャーデビューを果たし、Blue Note Tokyoでのライブなど、様々なジャンルで活躍中。


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「あなたを、想う。」公式サイト